1. Florence フィレンツェ
歌：グランゴワール [E] / フロロ [F]
時代の世相、フィレンツェで始まったルネサンスについてグランゴワールとフロロが語る。
大きく変わりつつある時代の只中であることを感じさせる広がりのある歌。
[F] フィレンツェの話をしてくれ
そしてルネサンスの話を
ブラマンテのことを語ってくれ
そしてダンテの「地獄扁」を
[G] フィレンツェでは
こう言われている
地球は丸いのではないかと
世界には大陸がもう一つあるかもしれないと
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[G] 小さな物事はいつも
大きなものを潰えさせる
そして文学は建築を滅ぼすだろう
[F] 学校の本は聖堂を滅ぼし
聖書は教会を滅ぼす
人間は神を滅ぼすだろう
これがあれを滅ぼすだろう
[F&G] 船はすでに大海原に船出した
インドに至る道を求めて
ルターは新約聖書を書き直し
我々は分裂していく世界の夜明けにいる
これがあれを滅ぼすだろう
「これがあれを滅ぼすだろう」というのは、原作でユゴーが使っている言葉。フロロとグランゴワールはほの暗い大聖堂の中で語りあっており、狭く古い場所から広く新たな世界を想っている構図。
2. Les cloches 鐘
歌：カジモド
ノートルダム大聖堂の鐘つき男のカジモドが、鐘を鳴らすことについて歌う。カジモドの鐘に対する愛情と孤独感をよく表現している曲。
立て続けに出てくるキリスト教の祝日名や祈りの言葉は、カジモドたちがキリスト教世界に生きていることを感じさせる。
[G] 鐘はもう鳴らない
聖堂は黙り込んでしまった
カジモドは悲しんでいる
カジモドは恋している
[F] これは彼のストライキ
鐘を鳴らさなくなってもう三日
カジモドは悲しげ
カジモドは狂わんばかり
[G&F] なぜなら 彼は恋をしているのだ
死にそうなほどに
[Q] 僕が鳴らす鐘
僕の愛 僕の恋人
鐘よ 高らかに鳴り響き
太鼓のように 歌を歌っておくれ
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僕が大きなマリーを鳴らすのは
結婚する恋人達のため
そんな時 笑うことなんかできない
むしろ死にたくなる
奴らはすごく楽しそうで
すごく幸せそうで
僕は 女に見つめられたことさえない
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僕の鳴らす鐘は
僕の友達 僕の恋人
鐘よ 高らかに鳴り響いておくれ
もしエスメラルダが生きているなら
世界中に言おう
カジモドはエスメラルダを愛していると
舞台上に鐘がいくつも吊り下げられ、「鐘の精」（アクロバットチーム）が鐘を動かし、カジモドと一緒に戯れる。 鐘がカジモドの心の友である様子が歌詞からも視覚的にも描かれる。ラスベガス版の演出では実際にカジモドの役者が大鐘に乗って歌を歌った。
3. Où est-elle ? 彼女はどこだ
歌：フロロ [F] / グランゴワール [G] / クロパン [C]
三人が行方不明になったエスメラルダを想う。 フロロはエスメラルダがどこにいるのかグランゴワールに尋ねるが、グランゴワールはクロパンにだけ秘密を明かす。
彼女はサンテ刑務所に捕らえられており、助け出さなければ絞首刑になってしまうかもしれないと。
[F] 彼女はどこだ
君のエスメラルダは
彼女がいないと
パリの街も もの悲しげだ
[G] 彼女は塔の中でひとりぼっち
魔法を恐れる連中から
遠く離れた所に
[G] 詩人よ 何が言いたいんだ
君の言葉はいつも複雑
はぐらかさずに教えてくれ
彼女を見たのかどうか
[3人で] 彼女はどこだ
我々のエスメラルダは
彼女がいないと
パリの街角はもの悲しげ
彼女は まるで
翼を切られたつばめのよう
3人はグランゴワールを中心に並んで座っている。クロパンとフロロが本当に近くにいるかどうかはわからない。
4. Les oiseaux qu'on met en cage かごの中の鳥
歌：エスメラルダ [E] / カジモド [Q]
捕らえられたエスメラルダは、檻の中でカジモドに助けを求めて歌う。一方カジモドは、ガーゴイルの像の上からエスメラルダを探している。
[E] かごに入れられた鳥は
まだ飛べるのかしら
傷つけられた子供たちは
まだ愛することができるかしら
私はつばめのようだった
春とともにやってきて
路地を駆けていた
ジプシーの歌を歌いながら
鐘つき男のあなたはどこ
私のカジモドはどこ
絞首刑のロープから私を救って
この柵から外へ出して
[Q] 僕のエスメラルダ 君はどこ
どこに隠れているんだい
もう三日は過ぎたよ
君を見なくなってから
君は旅に出てしまったのかい
君の素敵な隊長さんと
[E] 祭りの日のことを忘れないで
[Q] 奴らが僕を車輪にくくりつけた日
[E] 私があなたに飲み物をあげた時
[Q] 僕は膝まずいたね
[E&Q] あの日私達は
永遠の友達になった
とても強い何かが
私とあなたの間を流れている
二人は別々の場所にいるが、交互に歌って心のつながりが強まっていくことを感じさせる。
5. Condamnés 囚人たち
歌：クロパン
おそらくエスメラルダを助けにきたクロパンたちも捕まり、投獄されてしまっている。
一幕の「サンパピエ」よりも反逆精神の強い歌。
侮辱 拒絶 抑圧 反逆
拷問 重圧 殺戮 虐殺
俺の心と体に宿る 俺の国
不幸と死を俺にもたらす
あんたの国
いつも曇ったあんたの空の下で
俺は真昼の灼熱
どう作ればいいんだ
苦しみや国境のない世界は
どう作ればいいんだ
誰も追い出されたりしない世界は
6. Le procès 裁判
歌：フロロ [F] / エスメラルダ [E]
判事としてのフロロが、フェビュスを指したかどによりエスメラルダを尋問する。
エスメラルダは否認。
[F] エスメラルダ
親衛隊隊長に傷を負わせた角により
お前は起訴されている
[E] 彼が傷を負っているということは
彼がまだ生きているということだわ
ああ！ 一目だけでも
彼に会わせてちょうだい
[F] お前は彼を誘惑し魔法にかけた
ナイフで一突きに彼を刺したのだ
[E] 私じゃないわ
命をかけて誓うわ
[F] あのベッドで一緒にいたのは
お前だけだ
[E] それは私につきまとう
地獄の神父なのです
夜あらゆるところで
私の前に現れるのです
[F] この娘は幻を見ている
それはこの女の妄想だ
[E] 彼はあなたに少し似ているわ
[F] この女の瞳に宿る炎を見てみろ
こいつは魔女だ よそ者だ
ボヘミエンヌだ 異教徒だ
フロロはフードを目深にかぶり、常にうつむき加減で冷徹さを強調している。 エスメラルダは、恐怖、怒り、など感情の起伏を示し、対照的。
7. La torture 拷問
歌：フロロ [F] / エスメラルダ [E]
フロロがエスメラルダに拷問をかけ、自白を強いる。
エスメラルダはここで罪を認めたわけではないが、フェビュスを襲ったとしてフロロは彼女に絞首刑を宣告する。
[F] この女を拷問せよ
責め苦を与えよ
耐え切れなくなれば白状するだろう
万力にこの小さな足を乗せろ
そして締め付けろ！締め付けろ！
・・・罪を認めるか？
[E] 彼を愛しているわ！
そのことは認めるわ
[F] 手足をほどいてやれ
[E] 人殺し！人殺し！
[F] ボヘミアの娘 お前は認めた
魔法の所業はすべてお前の仕業だと
8. Etre prêtre et aimer une femme 神父でいること 女を愛すること
歌：フロロ
聖職者なのに女を愛してしまったという相容れない状況に苦しむフロロ。
絞首刑を宣告した冷徹さの中の葛藤が見えてくる。
私は女から身を離し
自分を鞭打って生きてきた
それはまるで真夜中の稲妻
祈りを邪魔され 窓を開けると
昇った日の光が
お前を照らし出していた
ああ！ 神父でいること
女を愛すること
彼女を愛する そうだ
彼女を愛している
狂おしいほどの魂で
その手で私に触れてくれ
もう一方の手で私を苛んでくれ
過ちの報いを与えてくれ
お前が行く地獄へ私も行こう
そこは私の天国だ
初演版での曲順は「9 → 8 → 11 → 10」だったが、初期段階で変更された（＊「曲順変更」参照）。
9. Phœbus フェビュス
歌：エスメラルダ
牢屋の中で、そこにはいないフェビュスに必死に助けを求めるエスメラルダ。
フェビュス 彼がまだ生きてくれているなら
私が今でも愛していると
彼に伝えて
フェビュス 私の声が聞こえるなら
助けに来て
本当のことを大声で叫んで
フェビュス
私はあなたを殺してなどいないと
みんなに言って
10. Je reviens vers toi 君のもとに戻るよ
歌：フェビュス
まだ怪我が癒えぬ状態でフルール・ド・リスの元に戻ってくるフェビュス。
エスメラルダに魔法をかけられていたと、許しを求める。
僕は魔法をかけられていたんだ
身も心も
あのボヘミア娘は
僕の金が欲しかっただけ
方角を見失って
僕は途方にくれてた
でも今日 僕は正しい港に戻る
11. La monture 馬上のあなた
歌：フルール・ド・リス
一幕とは変わって大人の女になったリスは、もうフェビュスの言葉を真に受けることはない。
「それならエスメラルダを死刑にして」とフェビュスに迫る。
馬上のあなたは
堂々としてなんて立派なの
真っすぐな人間の本物のお手本
みなぎる力
それともあなたは
人間のくずなの
情事におぼれる淫らな獣なの
鎧の下に心はあるの
私の心は青空のように
澄んでいるわ
怪我の手当てをさせて
不運な出来事は忘れましょう
あなたを愛するわ
あなたが誓ってくれるなら
あのジプシー娘を
絞首刑にすると
12. Visite de Frollo à Esmeralda フロロの訪問
歌：フロロ [F] / エスメラルダ [E]
エスメラルダの牢にフロロがやってくる。ここで彼はエスメラルダに愛を告白する。
[F] 神父として
お前に死の覚悟を与えに来た
[E] 寒い ひもじい 外へ出して
私は誰にも何もしていないわ
[F] あの鐘の音を聞くがいい
今 朝の5時だ
まもなくあの扉が開く
1時間後 お前はあの世へ行くのだ
[E] 1時間たっても
私は生きているわ
[F] じきにわかる 絞首台の前で
お前がまだ踊っているかどうか
[E] 私があなたに何をしたっていうの
あなたが私を憎むほどの何を
[F] 憎しみからではないのだ
お前を愛しているんだ
・・・お前を愛しているんだ！
「ジュ・テーーーム！（お前を愛している！）」と叫ぶ姿は、 この作品中フロロ歌の一番の聞きどころ。
13. Un matin tu dansais ある朝 お前が踊っていた
歌：フロロ [F] / エスメラルダ [E]
エスメラルダに心を奪われた朝のことを語るフロロ。
自分を受け入れるか、さもなければ死かどちらかを選べと迫り、エスメラルダに襲いかかる。
[F] ある朝 お前が踊っていた
陽のあたる広場で
それまで一度も味わったことのない身震いが
激しく体中に走った
ああ！ 今でも思い出す
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[E] こっちへ来なさいよ 人殺し
この手で死なせてやるわ
あなたなんか怖くない
犬みたいに かみついてやるわ
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[F] 選ぶがいい 夜が明けるまでに
絞首台か 私か
愛か 死か
墓か 私の寝床か
生か 死か
「イエス」とさえ言えば
お前をここから出してやろう
14. Libérés 自由
歌：カジモド [Q] / クロパン [C] / グランゴワール [G} / エスメラルダ [E]
間一髪のところでカジモドが現れ、エスメラルダを救い、囚人たちを解放する。
解放されたクロパンたちが自由を求める大合唱となる。
[Q] 自由 脱獄 逃亡 高飛び
熱情 騒乱 反乱 暴動
奴らは幽閉されていた
僕は檻を開けてやった
奴らは逃げ出し ずらかった
[G] 彼らは 避難所の権利を求めている
彼らに避難所の権利を与えよ
[全員] 自由 自由 自由
疎外されてきたカジモドが皆と一体になって歌う。 高いところからグランゴワールも俯瞰的なセリフで語り、最後は全員の大合唱となり感動的。
歌：グランゴワール
迫力ある大合唱の後の静寂。月に向かってカジモドの嘆きを歌い上げるグランゴワール。
月よ パリの屋根の上
その高みで灯っている
見ておくれ 人がどれほど
愛ゆえに苦しんでいるか
美しい孤独な星
日の光が空に戻ると消えてしまう
聞いておくれ 地上の歌声が
お前のほうへ昇っていくのを
聞いてくれ
苦しむあの男の叫び声を
彼にとっては 幾千もの星さえ
彼女の瞳にはかなわない
彼が死ぬほど愛する彼女の瞳には
月よ
暗い舞台の背景にあるのは三日月だけ。グランゴワールの感情を一番感じる歌。 ストーリー的に動きのあるシーン続きだったので、 ここでメランコリックな歌が入る効果は大きい。
16. Je te laisse un sifflet 笛を置いていくよ
歌：カジモド
エスメラルダとカジモドは、大聖堂の狭いところに身を落ち着ける。エスメラルダは眠り、カジモドは緊急の時には自分を呼べるよう警笛を置いていく。
[Q] 笛を置いていくよ
必要があればこれで僕を呼べばいい
昼 君はここで過ごさなきゃいけないけど
夜には 散歩だってできる
聖堂の屋根の上を 星空の下を
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外の世界がどんなにつらかろうと
眠る君は美しい
その眠りの中で エスメラルダ
君の太陽の夢を見ているのかい？
歌詞から、エスメラルダは「避難所」としてノートルダムにいることがわかる。耳の悪いカジモドだが、この警笛の音だけはよく聞こえる。
17. Dieu que le monde est injuste この世はなんて不公平
歌：カジモド
貧しく醜い自分と、家柄もよくハンサムなフェビュスを比べるカジモド。
この世はなんて不公平
彼はあんなに美しく
僕はこんなにも醜い
僕が月を捧げても
君は僕を愛してはくれないだろうね
彼は 何のしぐさもせず
何も言わず ちらとも見ず
君の大きな黒い瞳の底に
愛を植え付ける
君は彼に体をささげ
彼の誓いを信じるだろう
その外見で 君は彼を愛してる
中がどうだか見ないまま
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奴らの産声は レース飾りの中
愛と戦争のために生まれたあいつら
僕たち 哀れなうじ虫だけど
この人生のほうがずっといい
歌：エスメラルダ
カジモドが去り、エスメラルダが目を覚ます。死の危険が迫っているエスメラルダが「生きたい」と歌う。
夜はなんて美しいの
そして私はなんて孤独なの
死にたくない まだ歌いたい
踊りたい 笑いたい
死にたくない 誰かを愛するまでは
生きる 愛する人のために
愛する 愛そのものよりもっと
与える 何の見返りも求めないで
自由 人生を自由に選ぶ
非難もうけず 禁じられることもなく
エスメラルダの代表曲。生きることの純粋な美しさ、素晴らしさを感じさせる普遍的な曲。エスメラルダは可動式の大きな石の上で歌っている。
19. L'attaque de Notre-Dame ノートルダム襲撃
歌：フロロ/フェビュス/クロパン/エスメラルダ/グランゴワール
避難所を求めるサンパピエたちとフェビュスたち親衛隊（指揮しているのはフロロ）が大聖堂で激突する。 争いのさなか、クロパンが命を落とす。最後にサンパピエたちは兵士たちにつかまる。
[C] 避難所を！ 避難所を！
[F] 親衛隊たちよ この門を越えてよい
魂と良心に照らし 節度の名において
君たちに権利を与えよう
避難所の権利に背く権利をな！
[Ph] サンパピエを倒せ
乞食どもを倒せ！ 倒せ！
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[C] エスメラルダ
俺は死ぬ ああ！かわいい妹
仲間すべての名において
俺の祈りをよくお聞き
ここでお前は大きくなった
ここがお前の故郷だ
大きな声で叫べ 俺のために
エスメラルダ
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[G] 世界は変わるだろう
そして混じり合うだろう
彼らは百万になり 求めるだろう
避難所を！ 避難所を！
一幕の「サンパピエ」の歌のフレーズが繰り返される。クロパンが死んだ直後、エスメラルダは「サンパピエ」のフレーズを歌い出す。対立する歌が同時に歌われるが、個々の歌声がきちんと聞こえている。
20. Déportés 国外追放
歌：フェビュス
フェビュスが冷ややかにエスメラルダに絞首刑を言い渡し、最後にフルール・ド・リスの手をとり一緒に去っていく。フェビュスがエスメラルダにはっきりと背を向けるシーンである。
王の名において パリ法廷より
ここに判決が下された
娘 エスメラルダ
魔術を用いた角により
お前は絞首刑となる
サンパピエについては
追放 流罪 強制退去
21. Mon maître, mon sauveur 僕の主人 僕の恩人
歌：カジモド [Q] / フロロ [F]
ノートルダム大聖堂の高い所にフロロとカジモドがいる。地上ではエスメラルダが絞首刑となり、 それを見て大声で笑うフロロ。
その顔には狂気と悲しみが入り混じっている。カジモドはフロロを塔の上から突き落とす。
[F] あれを見ろ
お前の美しいエスメラルダを
彼女を死刑執行人に引き渡したのは 私だ
私を拒んだからな
[Q] あなたがやったのか あなたが！
[F] あそこを見ろ
グレーブ広場の絞首台が待ち構えている
お前のエスメラルダを
朝日が昇れば あの女は吊るされるのだ
ハハハ・・・！
22. Donnez-la moi 彼女を僕に
歌：カジモド
塔から駆け下り、エスメラルダの亡骸を死刑執行人から奪い返すカジモド。
彼女を僕にくれ 彼女を返してくれ
置いていってくれ 彼女は僕のものだ
僕のエスメラルダ 逝かないでくれ
僕と一緒にいておくれ
23. Danse mon Esmeralda 踊って 僕のエスメラルダ
歌：カジモド
エスメラルダの亡骸のかたわらで、「一緒に行かせて」と歌うカジモド。哀しみの中にも、カジモドは永遠の幸福の中にいるのではないかと思わせる。
幾年も過ぎた時
大地の下に見つかるだろう
僕ら2人の骸（むくろ）が
抱きしめあうのが
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踊って 僕のエスメラルダ
歌って 僕のエスメラルダ
僕のために もう少しだけ踊って
死ぬほどに君がほしいよ
踊って 僕のエスメラルダ
歌って 僕のエスメラルダ
君と一緒に行かせて
君のために死ぬのは 死ではないんだ
「ノートルダム・ド・パリ」を単なる悲劇として終わらせない、ラストの感動的な歌。
原作では後日談としてしか語られないシーンを、ミュージカルでは現在形のものとして
描き出す。
⇒ [歌詞訳＋原作のラスト]
24. Salut アンコール
歌：グランゴワール/出演者一同
舞台が終わり、最後に出演者が全員出てきて挨拶をした後、グランゴワールが「カテドラルの時代」をアカペラで独唱するのが慣例となっている（後半は全員の合唱）。
[ SONGS 曲紹介：ラスト ]へ
